薄毛になりやすい、いわゆる「禿げやすい」かどうかは、遺伝的要因だけでなく、日々の「生活習慣」にも大きく左右されると考えられています。遺伝的な素因があったとしても、良好な生活習慣を送ることで進行を遅らせたり、逆に不摂生な生活が薄毛のリスクを高めたりする可能性があるのです。ご自身の生活習慣を振り返り、薄毛に繋がる可能性のある特徴がないかチェックしてみましょう。まず、「食生活の乱れ」は大きなリスク要因です。髪の毛は主にタンパク質からできており、その成長にはビタミンやミネラルが不可欠です。インスタント食品やファストフード、脂っこい食事や甘いものに偏った食生活を送っていると、髪に必要な栄養素が不足しがちになります。また、過剰な皮脂分泌を招き、頭皮環境を悪化させる可能性もあります。栄養バランスの取れた食事を意識していない人は、薄毛のリスクが高いと言えるかもしれません。次に、「睡眠不足や不規則な睡眠」です。髪の成長を促す成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されます。慢性的な睡眠不足や、夜更かしなどで睡眠の質が低い状態が続くと、髪の健やかな成長が妨げられ、抜け毛が増えやすくなります。毎日十分な睡眠時間を確保できていない人は注意が必要です。「ストレスの蓄積」も無視できません。過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、血管を収縮させて頭皮の血行不良を引き起こします。また、ホルモンバランスにも影響を与え、髪の成長サイクルに悪影響を及ぼす可能性があります。ストレスを溜め込みやすく、上手に発散できていないと感じる人は、薄毛のリスクを抱えているかもしれません。「喫煙習慣」も重要なリスクファクターです。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、頭皮への血流を著しく悪化させます。また、ビタミンCなどの栄養素を破壊し、活性酸素を増やすなど、髪の健康にとってマイナス面しかありません。喫煙者であることは、薄毛になりやすい特徴の一つと言えるでしょう。「運動不足」も間接的に影響します。適度な運動は血行を促進し、ストレス解消にも繋がりますが、運動不足は血行不良やストレス蓄積を招きやすくなります。これらの生活習慣に複数当てはまる方は、遺伝的要因がなくても、頭皮環境が悪化しやすく、薄毛になりやすい状態にある可能性があります。
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