抜け毛が増えた、髪が細くなった、生え際が後退した気がする…。そんな変化に気づき、「もしかして自分はAGA(男性型脱毛症)なのでは?」と不安になった時、どのように確認すれば良いのでしょうか。確定診断は医師に委ねるべきですが、自分でAGAの可能性をある程度判断するためのチェックポイントをいくつかご紹介します。まず、最も重要な確認点の一つが「薄毛のパターン」です。AGAには特徴的な進行パターンがあります。額の生え際、特に左右の剃り込み部分から後退していく「M字型」になっていないか。あるいは、頭頂部(つむじ周辺)から円状に薄くなる「O字型」が進行していないか。この両方が同時に進んでいる場合もあります。鏡を使って、正面から、そして合わせ鏡やスマホで頭頂部を確認してみましょう。これらのパターンに当てはまる場合、AGAの可能性は高まります。次に、「抜け毛の質」を確認します。枕や排水溝に落ちている抜け毛を観察し、細くて短い、弱々しい毛(軟毛)が増えていないかチェックしましょう。太くしっかりした毛だけでなく、このような質の悪い毛が目立つようであれば、AGAによるヘアサイクルの乱れが起きているサインかもしれません。合わせて、「髪全体のボリューム感や髪質」の変化も確認ポイントです。以前と比べて、髪全体のハリやコシがなくなり、細く柔らかくなったように感じるか。手で触った感触や、スタイリング時のまとまり具合なども参考にしましょう。ボリュームが減り、地肌が透けて見えやすくなっていないかも確認します。さらに、「家族歴」も重要な情報です。父親、母方の祖父、兄弟など、近親者に薄毛の方がいるかどうかを思い出してみましょう。AGAは遺伝的要因が強いため、家族歴がある場合は発症リスクが高いと考えられます。これらのチェックポイントを総合的に見て、複数の項目に当てはまる、あるいは気になる変化がある場合は、AGAの可能性を考慮する必要があります。ただし、これらはあくまで自己チェックの目安です。他の脱毛症の可能性や、一時的な体調不良による抜け毛なども考えられます。不安を解消し、正確な状況を知るためには、これらの確認点を踏まえた上で、できるだけ早めに皮膚科やAGA専門クリニックを受診し、専門医の診断を仰ぐことが最も確実な方法です。
- AGA発症リスク遺伝以外の要因
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